
ネット情報を始めとした様々な場面で、寝違えの治療に腋窩神経のマッサージが効果的だと言われています。
しかし私は、この考え方に真っ向から…とは言いませんが、基本的に否定した考えを持っています。
本記事では、その部分について解説しておりますので、是非とも一読して頂き参考にしてもらえたらと思います。
それでは、どうぞ…
寝違えは腋窩神経のマッサージでは治らない!?
私が腋窩神経のマッサージによって寝違えを治すのが難しいと考えている理由は、寝違えの発生機序を理解して頂ければ納得してもらえると思います。
寝違えとは、起床と同時に感じる 症状であり、うまく寝返りを打てなかったり、不自然な寝方が原因で起こるものです。
その結果、筋肉が極度の拘縮状態となり、首や肩・背中といった部位に激痛を感じる事となるのであります。
ですので寝違えを治すには、筋肉の拘縮を改善させる事に加え、拘縮した事によって発生した炎症を対処する必要があるのです。
そこで問題となる腋窩神経なのですが…
確かに炎症や筋肉の拘縮によって腋窩神経に何かしらの影響は及んでいます。
しかし腋窩神経が問題を起こした結果、寝違えが発生したわけではないと考えられますので、腋窩神経へのアプローチは全く効果がない事はないものの、根本的に寝違えを治す事には繋がらないはずなのです。
これが腋窩神経のマッサージなどで、寝違えを治す事は難しいと考えている理由でございます。
腋窩神経のマッサージは寝違えを治す補助的な役割に過ぎない!?
ただ先程も申し上げましたように、全く効果がないとは考えておりません。
炎症や筋肉の拘縮に対する治療を的確に施した上での、腋窩神経に対するアプローチは寝違えの改善スピードを速めるものだと思っています。
ただ腋窩神経へのアプローチで寝違えが治るという考えの元で治療する方法は、順序が違うと思っておりますので素早い改善は期待できないだろうと思われます。
「〇〇神経を治療すれば治る」みたいなフレーズは、患者様からしたら物凄く信憑性の高い言葉のように聞こえるのではないでしょうか…
しかし、寝違えという症状を正確に理解していれば、腋窩神経へのアプローチは補助的な役割でしかないはずなのです。
実際に私は経営する整骨院にて、寝違えで来院された患者様に対して、炎症の消失と筋肉の拘縮改善をメインにした治療方法で、確実に寝違えを治してきました。
ですので、もし…腋窩神経へのアプローチだけで完全に寝違えを治す方法があるのであれば、是非とも教えて頂きたい次第でございます(笑)
寝違えだけじゃなく肩こりも神経痛は関係ないの!?
ちなみに、肩こりに関しても神経との関係が色々と説明されていますが、肩こりとは見事なまでに筋肉の拘縮によるものです。
筋肉が拘縮した結果、神経を圧迫し痺れなどの症状を出してしまう事はございますが、この場合も神経に対してアプローチするのではなく、筋肉の拘縮を改善する事で症状は軽減していくはずなのであります。
実際に痛みとは神経などを介して感じるものですので、如何にも神経が原因のように感じてしまいますが、神経そのものに原因がある場合というのは、そんなに多くないはずです。
ですので寝違えや肩こりに限らずですが、痛みとは原因や状態を正確に理解した上で、治療を施せば治るべきものであると私は考えています。
何でもかんでも「神経」という一言で片づけてしまうのは、絶対に患者様の為にならないと思いますし、治せる症状も治せなくなる事に繋がりますので、注意して頂けたらと思います。
寝違えを治すとされている腋窩神経のマッサージに関する解説 後書き
寝違えを治すとされている腋窩神経のマッサージに関する解説をさせて頂きました本記事は以上となります。
こちらの記事内容がお読みになられた方の参考になれば幸いでございます。
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