様々な要因によって発症してしまう顎関節症。
そんな顎関節症になると首の凝りや肩こりになると言われています。
これは何を根拠にそう言われているのか、そして実際のところはどうなのか…
顎関節症でお困りの患者様と接してきた経験を元に解説させて頂きます。
顎関節症で首のコリや肩こりになる原因とは…!?
まずは何故、顎関節症に首の凝りや肩こりが関係しているのかという部分の解説をさせて頂きます。
ご存知の通り口を開閉する運動は顎関節が起点となっています。
その運動に伴って咬筋など咀嚼に関係する筋肉も運動を起こすのですが、これらの筋肉が首(頚部)と連動しているのです。
顎関節症になると顎関節に炎症が起こり咬筋などの筋肉に影響が及ぶ、その悪影響が首や肩の筋肉まで拘縮させてしまい首の凝りや肩こりを引き起こすのであります。
これは逆のパターンに関しても当てはまることですので、首の凝りや肩こりが酷いと顎にまで影響を及ぼして顎関節症になると考えられています。
この一連の流れが顎関節症と首の凝りや肩こりが関係していると言われている理由となります。
顎関節症に首の痛みや肩こりは関係なかった…!?
では、実際のところはどうなのか…
これまでに顎関節症で顎の痛みにお困りの患者様と接し学んできた私の経験から申し上げますと、首の凝りや肩こりはあんまり関係ないな…ということです。
確かに少なからず影響はあるのでしょうが、顎関節症で主に痛みを感じるのは炎症が起きている顎の関節です。
そんな顎の痛みを差し置いて首や肩の痛みの方が強く感じるなんて少し考えづらいですね。
それに顎関節症に対するアプローチを施し無事に痛みが改善したからといって、極端に首の凝りや肩こりが良くなったという患者様のお声は聞いたことがないですし、お身体の状態を確認しても大きな変化は感じられないです。
これは私の周りにいる数少ない(笑)、同業者も同じ意見であります。
解剖学的に顎と首や肩が連動していることは間違いないのですが、顎関節症においては首の凝りや肩こりにまで発展するような深い関係ではないということですね。
勿論ですが「そうじゃない」という考えを持っている先生方もいるはずです。
決して間違いではないと思いますが、結果的に上記の方法で顎の痛みを治せている今があるので、現段階における私の意見として解説させて頂きました。
顎関節症になりやすい人がいるのはどうして…!?
ちなみに顎関節症に関しては発症しやすい人と、そうでない人がいます。
これは各々で顎関節の形状が微妙に異なっているのが原因または理由の一つです。
顎関節の形状が浅ければ関節が不安定なので顎関節症を起こしやすく、逆に関節が深くてしっかりしていると顎関節症は起こりにくいのです。
この部分は自分自身でどうしようもできない生まれ持ったところになるので、文句を言うのであればご両親にお願い致します(笑)
こちらの記事は以上となりますが、お読みになられた方の参考になれば幸いでございます。
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